発熱 鼻水 咳 のどの痛み
公開日:2019/09/29
更新日:2021/08/24
誰でも経験する急な発熱、鼻水、のどの痛み、咳といった症状。「辛い」「早く治したい」という思いに加え、現在は新型コロナウイルス感染症への不安も大きいのではないでしょうか。これらの症状には、自然に治るものから入院が必要な重症なものまで、さまざまな原因が考えられます。
発熱、頭痛、咳、関節痛などが出た場合は、まず新型コロナウイルスかどうかの確認が必要です。受診前に必ず電話連絡の上、医療機関に相談することをおすすめします。本ページでは、症状別に可能性の高い病名や治療法について詳しく解説いたします。
発熱に加えて鼻水、のどの痛み、咳の症状が同じくらいある時
疑われる病気:風邪(ウイルス性上気道炎)
| 原因 | ウイルス感染 |
|---|---|
| 症状 | 発熱、鼻水、咳、のどの痛み |
| 経過 | 持病がない方であれば、自身の免疫力で数日以内に改善することが多いです。 |
| 治療 | 水分を十分に摂取して無理をしないことが大切です。症状が辛い場合には、葛根湯や麻黄附子細辛湯、香蘇散などの漢方薬、総合感冒薬、解熱剤などを処方します。 |
発熱に加えて鼻水の症状が強い時
細菌性副鼻腔炎
| 原因 | 細菌感染 |
|---|---|
| 症状 | 片側の頬の痛みや腫れ、片方の鼻から出る色のついたドロドロした鼻汁。風邪が良くなってから2〜3日後に鼻の症状が悪化する場合は注意が必要です。 |
| 治療 | 鼻水や鼻詰まりを改善する薬を使用し、症状が重い場合には抗菌薬を処方します。5日程度治療しても改善しない場合は、耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。 |
ウイルス性鼻炎
| 原因 | ウイルス感染 |
|---|---|
| 症状 | 両方の鼻の症状に加え、咳、のどの痛み、全身症状が見られます。 |
| 治療 | 基本的には自然に回復することが多い疾患です。 |
発熱に加えてのどの痛みが強い時
溶連菌性咽頭炎
| 原因 | A群ベータ溶血性連鎖球菌(溶連菌)の感染 |
|---|---|
| 症状 | 38℃以上の発熱、扁桃腺の腫れと白苔(白い付着物)、首のリンパ節の痛み。咳はあまり出ないのが特徴です。 |
| 診断 | 当院では、迅速診断キットを用いて受診当日に診断が可能です。 |
| 治療 | ペニシリン系の抗菌薬を10日間内服します。合併症(急性糸球体腎炎やリウマチ熱)を予防するため、症状が消えても最後まで飲み切ることが重要です。 |
ウイルス性咽頭炎
いわゆる一般的な風邪の症状です。喉の痛みは咳をした時や、朝起きた時に強く感じる傾向があります。
伝染性単核球症
| 病因 | EBウイルスの感染 |
|---|---|
| 症状 | 3日以上続く発熱、のどの痛み、全身のリンパ節の腫れ、強い倦怠感。抗菌薬の投与によって発疹が出ることがあります。 |
| 治療 | 特効薬はないため安静が基本です。脾臓破裂を防ぐため、発症から数週間は力仕事や激しいスポーツを避けてください。 |
扁桃周囲膿瘍
扁桃腺炎が重症化した状態で、片側の強いのどの痛みにより口が開けられなくなったり、食事が摂れなくなったりします。早急な治療が必要であり、多くの場合で入院加療を要するため、耳鼻咽喉科を紹介いたします。
急性喉頭蓋炎
のどの蓋にあたる喉頭蓋が細菌感染で腫れる病気です。つばを飲めないほどの痛みや呼吸苦が生じ、窒息の危険がある極めて危険な状態です。直ちに専門の病院へ紹介いたします。
亜急性甲状腺炎
ウイルス感染が原因と考えられており、風邪症状の後に喉仏の下あたりの痛み(移動することもある)、動悸、手の震えなどが起こります。痛み止めや、必要に応じてステロイドで治療します。
発熱に加えて咳が強い時
気管支炎
| 原因 | 大半はウイルス感染ですが、マイコプラズマや百日咳の場合もあります。 |
|---|---|
| 症状 | 37.5℃〜38℃の発熱、のどの痛み、鼻水に続き、咳と少量の痰が出始めます。咳が2〜3週間残ることも珍しくありません。 |
| 治療 | 咳、痰、熱を抑える対症療法を行います。持病がある方には抗菌薬の使用を検討します。 |
マイコプラズマ肺炎
| 原因 | 肺炎マイコプラズマの感染 |
|---|---|
| 症状 | 発熱、全身倦怠感、頭痛から始まり、数日後から乾いた咳が強く出始めます。咳は3〜4週間続くことがあります。 |
| 診断・治療 | 当院では当日中に迅速診断が可能です。診断がつき次第、マクロライド系などの適切な抗菌薬を投与します。 |
細菌性肺炎
| 原因 | 肺炎球菌、インフルエンザ桿菌など |
|---|---|
| 症状 | 発熱、痰の絡む咳、呼吸困難、強い全身倦怠感。 |
| 対応 | 重症度を判定し、軽症であれば外来で抗生物質を投与します。重症と判断される場合は速やかに病院へ紹介いたします。 |
インフルエンザの診断と治療
インフルエンザは、A型またはB型ウイルスの感染によって起こります。1〜3日の潜伏期間を経て、突然の38℃以上の高熱、頭痛、全身の筋肉痛・関節痛が現れます。
当院の検査と処方可能な薬
当院では、ウイルス量が少ない感染初期でも診断可能な高感度検査機器を導入しています。患者様の状態に合わせて、以下の薬剤を処方いたします。
- タミフル:1日2回、5日間の内服
- イナビル:1回のみの吸入(単回投与)
- リレンザ:1日2回、5日間の吸入
- ゾフルーザ:1回のみの内服(単回投与)
まとめ
発熱と呼吸器症状がある場合、その原因は多岐にわたります。現在は症状が典型的な風邪であっても新型コロナウイルスの可能性を否定できません。自己判断で放置せず、症状が長引く場合や不安な時は、再受診や相談を検討してください。私たちは適切な診断と治療で、皆様の早期回復をサポートいたします。

